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開発コンセプトを知ってラケット能力を100%解放!

USオープン2020の男子決勝はラケットも注目!

現在開催中のテニス四大大会の一つUSオープン。男子決勝はティエム選手とズべレフ選手となりました。 次世代の中心選手になるといわれている若手の二人には、 まさに「テニスの次世代化」を象徴するようなラケットが握られています。 今回のコラムでは、最先端テニスを体現する二人が開発にも携わったといわれるラケット「Babolatのピュアストライク」と「HEADのグラビティ」にフォーカスします。

現代テニスはパワーとスピードが進化している

ウッドラケットの時代は体重移動によってボールを押し出すように打つスタイルでしたが、 カーボン製となりラケット自体のパワーが上がりスピードアップした現代テニスでは、身体の捻りを使いスピンを多くかけないとボールが収まりません。 よって、ラケットの進化に合わせフォームも変化しています。※昔からテニスをしてきた人はその辺に苦労しているのではないでしょうか。 幼少期からそんな最先端テニストレーニングを受けてきた二人の決勝戦は、次世代テニスの幕開けと記録される試合になるかもしれません。 そして、それは「ラケットの次世代化」も象徴するものになるかもしれないと思っています。 その理由は、二人が使用するラケットは伝統に縛られない最新シリーズモデルだからです。

伝統ゆえの縛り

各社、昔から続くシリーズのラケットがあります。Babolatならピュアドライブ、HEADならプレステージなどです。 伝統あるラケットだからこそ愛用者の年齢層も広くなります。それはある意味伝統があるからこそ味付けを大きく変えられない縛りがあるとも言えます。 しかし、前述の二人が使用するラケットは2017年、2019年と、つい最近開発されたばかりの「まだ伝統の無い」シリーズなのです。グラビティはHEAD10年ぶりの新シリーズです。 なぜそんなシリーズを発売したのか…その答えは「伝統がないからこその自由さ」ではないかと考えています。 それを証拠に、共にフレーム設計からすべて「最先端テニス」を基準に開発されています。 厚い握りでウッドラケットでは考えられないようなスピン量で振り切るティエム選手、2m近い身長で200㎞/h以上のサーブを連発するズべレフ選手…そんな彼らのプレースタイルを支えるためには、 やはりラケットも若手化=次世代化する必要があったのだと感じます。 若手選手と技術者が手を組んで誕生した新シリーズ…これからのテニスはF1のように、選手、スタッフ、そして技術者がチームになって競うスポーツになるのかもしれません。

最先端テニスを感じられるラケット

フォームを変えるのは大変です。よって、昔からの使い慣れたラケット、シリーズを愛用し続けるのも大切だと思います。 しかし、自分の新たな可能性にチャレンジしてみるという意味で、最新テニス用に開発された「伝統のない」ラケットを使ってみるのも楽しみの一つではないでしょうか。 決して、若者しか使えないものではありません。 テニスはこれからどう進化していくのか…あなたの「手」でそれを感じとってください。

■新コアテックスで振動吸収性もばっちり!ティエムモデル「ピュアストライク」

◆スパイラルファーバー搭載で薄くてもパワーあり!ズべレフモデル「グラビティ」

●ジュニアにこそ最先端テニスシリーズを