Racket Off net

開発コンセプトを知ってラケット能力を100%解放!

「真」プロスタッフが9月28日発売!!

15日深夜0時に世界一斉公開されたプロスタッフの最新作。37年前に初代が生まれてから今回で13代目になるそうです。 ウィルソンを代表するテニスラケットだけに、毎回気合の入れ方は半端ではありません。 今回のコンセプトは『原点進化』 今なお多くのファンを虜にしてやまない初代のフィーリングを現代に復活させる。
ウィルソンの調査では、初代プロスタッフの他では味わえないフィーリング「ポケットフィーリング」を愛するユーザーが一番多いそうです。 ところが、代を重ねる度の(カーボン進化などによる)フィーリングの変化、 フレーム厚17㎜、ラケット面=フェイスが85平方インチのスペックがピュアドライブ(26㎜厚、フェイス100)などのラケットにパワー負けしてしまう現実… 初代のラケットを使い続けてきたファンの中には、そんな時代の流れに泣く泣く手放したという方もいるのではないでしょうか。
しかし、今回、ウィルソンは初代のフィーリングを持った現代テニスに通用するプロスタッフを 開発することに成功したのです。 このコラムでは、その復活を実現したテクノロジー=技術者の想いをお伝えします。

プロスタッフ復活のためだけに開発した技術

カーボンは年々進化しています。37年前と現代のそれでは、名前は同じでも明らかに性能が違います。 最新カーボンで同じように作れば現代テニスに対応するパワーは得られるでしょう。 しかし、それではファンが愛する「ポケットフィーリング」が再現できないのです。 よって、単純に「最新カーボンで17㎜厚、フェイス85のプロスタッフを作ればいいじゃん」という訳にはいかないのです。
プロスタッフに与えられた使命は、言わば「現代テニスに対応できる37年前のフィーリングを持ったラケットを製造する」こと。 それを可能にしたのが、カーボンの編み方=カーボンマッピングなのです!

どこに当たってもポケットフィーリングを再現する

独自のカーボンの編み方

ウィルソンが開発したのがBRAID45という独自のカーボンの編み方。 過去のコラムでも何回か触れていますが、カーボンというのは繊維、つまり糸です。 それを並べてシートにする方法もあれば、ブレード製法といって筒状に編み込んでいく方法もあります。 今回、ウィルソンは研究を重ねボールがどこに当たっても「ポケットフィーリング」を再現する編み方 を開発したのです。
これにより、現代テニスに対応した22㎜以上の厚み&フェイス97のスペックでも、初代(17㎜厚、フェイス85)のフィーリングを再現することに成功。 37年続くプロスタッフというラケットに懸けるウィルソンの想いがひしひしと伝わります。

軽量スペックでも「ケプラー」を配合

更にすごい点が、ジュニアや女性に向けた軽量モデルになっても同じフィーリングを感じ取れることを可能にした点。 従来、軽量モデルになるとボールの威力に負けないように反発力の高いカーボンや製法で対応していたそうです。 それはつまり、ポケットフィーリングを生み出す大事な要素の一つである「ケブラー」という素材を使用していなかったということなのです。 このことによって、標準モデルとフィーリングが違うという結果になっていました。 ※「ケブラー」とは鋼鉄の5倍の強度・耐摩擦性を持った繊維で、軽量でも強度が必要とされる防弾ベストやスマホのボディ・ガラスなどにも 応用されています。
しかし、今回のプロスタッフは軽量モデルにも「ケブラー」を配合し、 37年間ファンを虜にするそのフィーリングを、どのモデルでも味わえるようにしているとのこと。 そういった意味で、13代目「新」プロスタッフは、「真」プロスタッフといえるのではないでしょうか。
テニス業界を代表するウィルソン社のフラグシップモデル「プロスタッフ」 プレーヤーなら一度は味わってみる価値あるフィーリングだと思います。 ※尚、ロジャーフェデラー選手のモデル「プロスタッフ97 RF」については前作とデザイン以外の変更は無いそうです。 「ポケットフィーリング」を求める方は、それ以外のモデルの試打・購入をおすすめします。

■プロスタッフの標準モデル

◆290gの97Lモデル

●最軽量270gモデル

★フェデラー選手モデルのニューデザイン

♪バッグもプロスタッフデザインで