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Myベストボールを探そう

①プレッシャーとノンプレッシャー

まずテニスボールは大きくこの二つにわかれます。これはボール内部に外圧より高い「プレッシャー=圧」があるか、ない(ノン)かの違いです。 前者が一般的で、ボールが缶に入っていて、開封時に「プシュー」と音がします。開封と同時にボール内部の圧力が徐々に下がっていく(外圧と同じになっていく)ため、 時間経過と共に反発力が無くなっていきます。※正式にはプレッシャーライズド(pressurized:気圧を保たれた)という名称。 プロは激しく打つからか7ゲーム後で交換(以降は9ゲーム毎)。「ニューボール、プリーズ♪」って主審が言ってますよね。
対してノンプレッシャーは圧ではなくゴムの反発性を利用したものです。こちらはゴムの劣化によって反発力が落ちてきますが、 プレッシャーボールより長く使えます。缶ではなく普通に袋などに入っていたり、 小分けで売ったりしているのが特徴。ボールに「NP」と書いてあったら「Non-Pressure」で間違いありません。
こう聞くとNPの方が良さそうに思えますが、部活や将来的に試合出場を目指している人はプレッシャーボールを 使いましょう。理由は簡単。試合ではプレッシャーボールを使うから。ノンプレッシャーとは内部構造が違うゆえ、 打感や飛びが全然違うことは想像に難くないと思います。
ただ、「試合とかは出ないし、ただ楽しく経済的にテニスを楽しみたい♪」というレジャー目的ならノンプレッシャーで十分。一つのボールを 長く使えるし、値段も安いのでお得です。それに、NPで練習していたらプレッシャーボールを打てなくなるということもありません。 打感や飛びの違いに慣れるのに時間は必要ですが、慣れてくるとプレッシャーボールの良さもまた体感できると思いますよ。

②ウーブンとニードル

ここからは一般的に使用されるプレッシャーボールについて知識を深めていきましょう。
お店にいくとNP以上に種類があって、正直、どれも一緒に見えると思います。「それなら安い方を…」といきそうですが、チョット待った!! プレッシャーボールにも大きく分けて「試合型」と「練習型」があるのです。
そこで、ちょっとマニアック(メーカー的)な知識である、「ウーブン」と「ニードル」について説明します。 これは、フェルト(ボール外側の毛)成形の違いです。前者はフワッとした感じに、後者はパリッと貼りついた感じの仕上がりになります。 プロや一般の大会で使われるのはフワッとしたウーブンタイプ。こちらの方が高価となっていて打感も柔らかめ。 公式球と呼ばれるボールの多くがこのタイプ。よって、大会を目標としている人は(普段から慣れておく意味でも)練習時から試合型(ウーブン)を 使用した方がいいでしょう。もし、目標とする大会の使用球が分かっているのなら、それを選ぶのがベストだと思います。 尚、ヨネックスは公式ホームページでウーブンかニードルかまで表記していますが、わからない時はお店の人に聞いてみましょう。
次に、フェルトがパリッと貼りついた感じのニードルタイプ。このメリットは耐久性。ウーブンよりフェルトが毛羽立ち難いので長く使えます。 初心(うぶ)で繊細なウーブン、硬くて丈夫なニードル(針)と覚えたら…テストで役立つかも(笑) また、試合型より少し安価になっているので経済的。練習球に必要な「長持ちして経済的」という要素をおさえています。

③内圧の違い

最後のポイントは試合型と練習型の内圧の違い。 ダンロップは動画でも詳しく説明してくれていますが、試合型の初期内圧を10としたら、練習型は12か13位にしている場合があります。 目的は長持ちさせるためですが、ポイントは開封したての練習型は試合型よりちょっと硬い、飛ぶということを知っておくこと。 そうでないと「あれ?ちょっと下手になったかな??」などと、要らぬストレスを感じてしまうからです。それでフォームを崩したりしたら本末転倒ですよね。
ちなみにダンロップでは、ウーブン型のセントジェームスシリーズは「開封してたをベストな内圧」=すぐ試合に使える状態。 対して、ダンロップHDなどのニードル練習型は「1ヶ月くらいしてからベストな内圧(試合球)」になるようにしているとのこと。
値段が手頃なためか、一部「練習用」というイメージの強いセントジェームスが実はウーブンの試合型とは意外ですね。 こういったメーカーの工夫・思いやりを使用する我々(消費者)も理解しておくことは大事だと思いますし、 ジュニア達にも伝えて欲しいと考えています。

迷ったらコレ!おすすめボール♪

ポイント利用の観点からネット購入が断然おすすめ。送料無料なら一球100円程度で購入することも可能です。
総合的に見て一番いいのはお得な価格のウーブン球(試合型)。 毛羽だっても安価なので小さいコストで交換できるし、何より練習時から試合型(ウーブン)に慣れておくことができるのは最大最強のメリット!
HEAD PROは(メーカーの中ではTourXTというインカレでも使用する最上級品があるため)練習球という位置づけにしていますが、 ウーブンで国際大会での公認球にもなっている、れっきとした試合型。それに、何よりまだまだ知る人ぞ知る名品なのでコートでもかぶりにくい♪

ウーブンな練習球

HEADをためらうなら、定番中の定番ダンロップSt.JAMES(セントジェームス)で決まり。 先ほど述べたように安価なイメージが先行し「練習球」というイメージが強いですが、なんとウーブン型の高品質球! 開けてすぐ試合に適した内圧にしているのも特徴。 ゴムメーカーでもあるダンロップだからできる総合性能。更に、耐久性を1.5倍、ゴミ廃棄の量も減らしたプレミアムもお得。

誰もが知る名品

お試しSt.JAMESプレミアム

国際テニス連盟公認のニードル球

ご存じの通り同じ工場で作られているため、ブリヂストンに慣れていた人にもおすすめ。 ニードル球でありながら国際テニス連盟の公認を得るほどのクオリティと信頼。耐久性を求めるなら、これで決まり!

ボールの世界は深い

以上、今回はテニスボール選びに必須の知識3選でした。 ボールの世界はまだまだ奥が深いので、興味のある人は更に調べてみてください。あなたにとってのベストラケットだけではなく、 ベストボールも見つかるかもしれません。